大会シンポジウム

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大型放射光施設SPring-8の高速X線撮像が拓く
精密加工学・工作機械産業

 精密加工学では、古くからの切削加工から最新のレーザー加工に至るまで、さまざまな加工技術において加工メカニズムの解明が古くから研究されてきました。近年、大型放射光施設SPring-8で開発された高速X線撮像技術を用いることで、金属や液体内部の状態を0.1msの時間分解能および20μmの空間分解能で直接観察することが可能となりました。この技術により、これまで常識的に観察が困難とされていたさまざまな加工現象が明らかになりつつあります。
 本シンポジウムでは、SPring-8を活用した各種加工法における高速X線撮像の研究事例を紹介するとともに、強力なX線を用いた高速撮像が切り拓く学術的および産業的な可能性について議論します。また、本計測技術の産業利用に向けた準備状況についても報告いたします。

企  画 : 精密工学会 超精密加工専門委員会
開催日時 : 2025年3月19日(水) 10:00~12:10
会  場 : 千葉工業大学 津田沼キャンパス 6号館4階 647室
プログラム
<司 会> 東京大学  三村 秀和 氏
10:00~10:20 高速X線撮像による放電加工の観察 -ワイヤ放電加工と細穴放電加工の電極挙動観察-
    東京大学 本山 央人 氏
10:20~10:40 高速X線撮像によるレーザー加工の観察 -CMC材料の穴あけ加工現象の観察-
    東京大学 伊藤 佑介 氏
10:40~11:00 高速X線撮像による積層造形法の観察 -レーザ照射時の金属粉末層の溶融挙動の観察-
    東京大学 長藤 圭介 氏
11:00~11:10 休憩
11:10~11:30 高速X線撮像による研削加工の観察 -平面研削盤を用いた、個別の砥粒による材料除去の直接観察の試み-
    東京大学 木崎 通 氏
11:30~12:00 高速X線撮像による切削加工の観察 -マシニングセンタのSPring-8導入とドリル加工、ミーリング加工の観察-
    東京大学 江川 悟  氏
12:00~12:10 SPring-8-Ⅱ計画と産業利用への準備状況
    東京大学 三村 秀和